わたしとランとのかかわりについて2
わたしはいきなり温室でらんの栽培を始めたわけではありません。

温室栽培をする前は
ケースで栽培していた時期がありました。
実家は菓子屋を先頃まで営んでいまして
当時、使わなくなった陳列用のガラスケースで栽培していました。

ランではなく
ほかの植物に浮気?をしていた時期もありました。

受験のころは部屋にいる時間が長いこともあり
室内で栽培できるセントポーリアを育てていました。

一年のうちわずかな期間しか花を付けない
ランに比べ
うまく管理すればほぼ一年じゅう花をつけてくれる
セントポーリアは
とても都合の良い植物だったのです。

名古屋の名鉄百貨店の川上敏子先生のお店に
よく行きました。
セントポーリアが流行していたとは言え男子高校生の来店は
かなり珍しかったようです。

学校の関係で実家を離れ
一人暮らしをするようになって
ガラスケースを持ち込むわけにもいかず
セントポーリアは
断念することになりました。

それでも何か落ち着かないので
ふと本屋で目にした雑誌の広告で
ラン屋さんの通信販売をみて
「これなら 丈夫だし・・・」と思い
デンドロビューム ピエラルディーを買ったときのことです。

ベランダの物干しにつるしたバスケット植えの
ピエラルディーに
水をやっていると
となりの部屋の女の子と目が合いました。

落葉して丸坊主のピエラルディーは
彼女の目には
とても奇異にうつったようで
それに水をあたえるわたしへの視線は
とても冷たい視線でした。

いまでこそガーデニングは
認知されていますが
そのときは
「やっぱりマイナーなのかなあ・・・」

思ったりしました。

                              つづく